指定難病の特定医療費助成とは?申請・更新方法を体験談からわかりやすく解説

申請

潰瘍性大腸炎などの指定難病になると、長期間にわたって病院へ通ったり、薬を飲み続けたりすることがあります。

症状が落ち着いているときでも、

「悪化させないために薬を飲む」

「定期的に病院へ行く」

「検査を受ける」

といったことが必要になります。

当然、そのたびに診察代や検査代、薬代などのお金がかかります。

毎月数千円でも、それが何年、何十年と続けば大きな負担になります。

所得が高く、一人暮らしであれば負担できる人もいるかもしれません。

しかし、所得が低い人や家族を養っている人にとって、毎月の医療費はかなり大きな負担になると思います。

そこで知っておきたいのが、

「特定医療費(指定難病)助成制度」です。

指定難病とは?

指定難病とは、単純に「治らない病気」という意味ではありません。

国が定めた一定の条件を満たす難病を「指定難病」として定め、対象となる患者さんの医療費負担を軽減する制度があります。

2026年4月時点では、348疾病が指定難病になっています。

そして、私が抱えている潰瘍性大腸炎は「指定難病97番」です。

つまり、「指定難病が97個ある」という意味ではなく、

潰瘍性大腸炎の番号が97番ということです。

指定難病にはどんな病気がある?

指定難病には本当にたくさんの病気があります。

代表的なものを挙げると、

  • 筋萎縮性側索硬化症(ALS)
  • パーキンソン病
  • 重症筋無力症
  • 全身性エリテマトーデス
  • 高安動脈炎
  • IgA腎症
  • 網膜色素変性症
  • クローン病
  • 潰瘍性大腸炎
  • 好酸球性消化管疾患

などがあります。

私自身、潰瘍性大腸炎になるまでは、こうした病気についてほとんど知りませんでした。

正直なところ、自分や家族が病気にならないと、難病について調べる機会はなかなかないと思います。

私も潰瘍性大腸炎になったことで、初めて「指定難病」や「医療費助成」という制度を知りました。

指定難病になれば全員が医療費助成を受けられる?

ここは少し注意が必要です。

指定難病と診断されたからといって、必ず全員が特定医療費の助成対象になるわけではありません。

病気ごとに決められた重症度の基準などを満たす必要があります。

ただし、重症度の基準を満たしていなくても、指定難病の治療にかかる医療費が一定以上になる状態が続いている場合には、「軽症高額該当」として助成対象になる場合があります。

認定されると、所得などに応じて1か月の自己負担上限額が決められ、その上限を超えた対象医療費について助成を受けられます。

指定難病の新規申請はどうする?

ここからは、実際に指定難病の医療費助成を申請するときの流れについて説明します。

自治体や加入している健康保険などによって必要書類が変わる場合があるため、最終的には住んでいる自治体や保健所などで確認してください。

1.特定医療費支給認定申請書

まず必要になるのが、

特定医療費支給認定申請書です。

自治体の窓口でもらったり、自治体のホームページからダウンロードしたりできます。

2.臨床調査個人票

次に重要なのが、

臨床調査個人票です。

簡単に言えば、指定難病の申請に使う診断書のようなものです。

新規申請では、「難病指定医」に作成してもらう必要があります。

病院の受付で、「指定難病の申請に使う臨床調査個人票をお願いします」

と伝えれば案内してもらえると思います。

ただし、その場ですぐにもらえるとは限りません。

私の場合は、病院にお願いしてから完成するまで1〜2か月ほどかかることがあり、書類作成料として5,500円ほど必要でした。

この金額や作成期間は病院によって違うので、受付で確認してください。

3.健康保険の資格情報

加入している健康保険を確認するための書類も必要になります。

現在では自治体によって、

  • 資格確認書
  • 資格情報のお知らせ
  • マイナポータルからダウンロードした資格情報

などを提出します。

マイナポータルから健康保険の資格情報を確認して、印刷して提出できる自治体もあります。


4.本人確認・マイナンバー確認書類

本人確認書類とマイナンバーを確認できる書類が必要になります。

マイナンバーカードがあれば、本人確認と個人番号確認の両方に使用できる場合があります。


5.所得を確認する書類

特定医療費の自己負担上限額は、所得や市町村民税などによって変わります。

そのため、

市町村民税の課税(特別徴収税額通知書)・非課税証明書

などが必要になる場合があります。

加入している健康保険や世帯状況によって、誰の所得証明が必要になるのかも変わります。


6.住民票など

自治体や申請内容によっては、住民票などの提出を求められる場合があります。

「世帯全員分が必要なのか」

「本人だけでいいのか」

についても自治体によって違うので、申請前に確認しておくと安心です。


人によって追加で必要になる書類

人によっては、さらに書類が必要になる場合があります。

例えば、

  • 生活保護受給証明書
  • 特定疾病療養受療証
  • 軽症高額に関する領収書
  • 自己負担上限額管理票
  • 代理人が申請する場合の書類

などです。

自分に必要な書類が分からない場合は、自治体や保健所へ確認するのが一番確実です。

申請したらすぐに受給者証が届く?

必要な書類をそろえて申請したあと、審査が行われます。

私の場合は、申請してから受給者証が届くまで1〜2か月ほどかかることがあります。

申請件数や自治体によって期間は変わるため、

「1か月で必ず届く」

というわけではありません。

また、2023年10月からは一定の条件を満たせば、医療費助成の開始時期を申請日より前にさかのぼることができる制度も始まっています。原則として申請日から1か月前までなどのルールがあるため、対象になりそうな場合は自治体へ確認してください。

指定難病は毎年更新が必要

一度受給者証をもらえば、ずっと使えるわけではありません。

基本的に更新手続きが必要です。

自治体から更新のお知らせが届いたら、期限までに必要書類を用意して申請します。

更新では、

1.特定医療費支給認定申請書

自治体から送られてきたものや、窓口でもらったものを使用します。

2.臨床調査個人票

更新時にも医師に作成してもらいます。

病院の受付では、

「指定難病の更新用の臨床調査個人票をお願いします」

と伝えています。

私の場合は、こちらも作成まで1〜2か月ほどかかる場合があります。

そのため、更新期限ギリギリではなく、できるだけ早めに病院へお願いすることをおすすめします。

3.現在使用している受給者証など

現在の

  • 特定医療費受給者証
  • 自己負担上限額管理票

などを確認できるようにしておきます。

必要かどうかは自治体や申請内容によって変わります。

4.健康保険・マイナンバー・所得関係の書類

新規申請と同じように、

  • 健康保険の資格情報
  • マイナンバー関係書類
  • 所得を確認する書類

などが必要になる場合があります。

更新に必要な書類は自治体から案内されるため、届いた案内を必ず確認してください。

受給者証を持っている人についても、毎年更新手続きが必要と案内している自治体があります。

更新は早めに動いたほうがいい

私が更新手続きをして感じるのは、

「ギリギリになってから動かないほうがいい」

ということです。

特に更新時期になると、病院も行政の窓口も混雑します。

臨床調査個人票も、その日に書いてもらえるとは限りません。

病院によっては完成まで何週間もかかることがあります。

そのため、更新のお知らせが届いたら、まず病院に臨床調査個人票をお願いするようにしています。

窓口と郵送、どちらがいい?

自治体によっては、

直接窓口へ提出する方法と郵送する方法

があります。

書類の内容に問題がなく、自分で確認できるのであれば、私は郵送のほうが楽だと思います。

更新時期の窓口は混雑することがありますし、仕事をしていると平日に行政の窓口へ行くのも大変です。

ただし、

「この書類で合っているのか分からない」

「初めて申請する」

「特殊な条件がある」

という場合は、直接窓口へ行って確認しながら申請したほうが安心です。

書類はコピーして残しておく

これは個人的にかなりおすすめです。

申請書や臨床調査個人票など、提出する前にできるものはコピーや写真を残しておくようにしています。

翌年の更新時に、

「去年はどう書いたかな?」

となったときに役立ちます。

自己負担上限額管理票や領収書についても、軽症高額や高額かつ長期などの確認に必要になることがあります。

捨てずに保管しておいたほうが安心です。

まとめ

指定難病の治療は、短期間で終わるとは限りません。

私も潰瘍性大腸炎と長く付き合っています。

症状が落ち着いていても、薬を飲み、病院へ通い、定期的に検査を受けています。

当然、そこには医療費がかかります。

だからこそ、利用できる制度は知っておいたほうがいいと思います。

特定医療費の助成制度を利用することで、指定難病にかかる医療費の負担を軽減できる可能性があります。

ただし、

「指定難病と診断されたら自動的に助成される」わけではありません。

申請をして、認定を受ける必要があります。

また、必要書類や申請方法は住んでいる地域によって違う場合があります。

分からない場合は、一人で悩まず、

病院の受付、自治体、保健所などに確認するのが一番確実です。

私自身、最初は指定難病の制度について全く分かりませんでした。

この記事が、これから初めて申請する人や、更新方法が分からなくなった人の参考になればと思います。

コメント

タイトルとURLをコピーしました